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2024.05.18

就業規則とは?弁護士が紛争を見据えたポイントについて解説!

就業規則とは?弁護士が紛争を見据えたポイントについて解説!
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中村 賢史郎

弁護士
虎ノ門法律経済事務所 横須賀支店長
私は、司法書士資格も有しており、不動産分野に注力して業務に取り組んでいます。
当事務所の不動産事件の専門性は目を見張るものがあり、自己の未熟さを思い知らされる毎日ではありますが、日々自己研鑽を重ねていく所存です。

1 就業規則とは?就業規則の基礎知識

「就業規則」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。当事務所にご相談のため来訪される企業の代表者様でも、知らないという方や、耳にしたことだけはあるという方、就業規則を作成していない方等、就業規則に対する様々な認識の方々がご相談にいらっしゃいます。

就業規則とは、労働基準法89条より、常時10人以上の労働者を使用する雇用主は、就業規則を作成し、所轄労働基準監督署に届出をしなければならない旨規定されているものです。法律上は、労働者の数が10人未満であれば作成義務や提出義務がないことから、従業員の少ない企業ではあまりなじみのないものなのかもしれません。

しかし、将来の紛争を予防するための、重要なルールであり、会社に就業規則が存在しないために紛争が発生し、企業の代表者様が多数ご相談にいらっしゃいます。

昨今はハローワーク等により求人を行う際、就業規則、賃金規程の有無を確認されることもあり、また、就業規則の作成が行政の各種交付金取得要件となっているものもありますので、常時雇用している労働者が10名未満の会社でも作成のメリットは年々大きくなっています。

そのような重要な位置づけの就業規則とは一体どのようなものなのでしょうか。

就業規則は、法令等で明確に定義を定められていませんが、「労働者の就業上遵守すべき規律及び労働条件に関する具体的細目について定めた規則類の総称(令和3年版労働基準法下―労働法コンメンタール3・厚生労働省労働基準局編)」といえます。端的にいえば、雇用主と労働者の雇用に関する最低限のルールを定めたものです。

「従業員規則」「工場規則」など別の名称であっても、その内容が就業規則の定義に該当するものであれば、労働基準法及び労働契約法上の就業規則となります。また、「賃金規程」「退職金規程」などの細則についても、就業規則の一部として同様の効力を有するものもあります。

企業側としては、多数の従業員の方々の労働条件を統一的に管理できること等のメリットがあり、労働者側も、就業規則により、労働条件や待遇の基準をはっきりと定められていれば、安心して業務に集中することができるというメリットがあるといえるでしょう。

 

2 就業規則の作成義務と就業規則を作成すべきタイミングについて

労働基準法89条は、常時10人以上の労働者を雇用する雇用主は、就業規則を作成し、所轄労働基準監督署に届出をしなければならないことを定めています。したがって、労働者の数が10人未満であれば就業規則の作成義務や提出義務はありません。

「常時10人以上」とは、通常10人以上の従業員を雇用していることを意味しますので、一時的に従業員が10人未満となったとしても、就業規則の作成義務があります。逆に、繁忙期のみ、従業員が10人以上となる場合等、季節性のものは作成義務がない可能性があります。

また、「10人以上」という要件について、支店等の事業場が存在すれば、ある一つの事業場における従業員数で計算します。また、「10人以上」の数については、パートタイム労働者、有期契約社員等は算入しますが、派遣労働者の方は、雇用関係にないため算入しません。

以上より、就業規則については、事業場単位で常時10人以上の従業員の雇用を開始する前後のタイミングで作成すべきといえます。

また現在、事業場単位で常時10人以上の従業員を雇用していなかったとしても、将来的に企業規模を拡大したい場合や、行政より給付金を得たい場合、社内の労働者とのルールを明確にしておきたい場合等は作成のタイミングといえるでしょう。

事業場単位で常時10人以上の従業員を雇用しているけれども就業規則を作成していない企業は、就業規則の作成をすぐに検討すべきでしょう。

 

3 作成だけではだめ?就業規則の周知とは?

就業規則を作成しているものの、従業員が就業規則の存在を知らないというような企業も多く存在します。就業規則は、労働基準法上、従業員に知らせる義務が存在しますので、作成後は必ず従業員に就業規則の内容を周知させましょう。

従業員が入社した際に個別に紙の書類を交付する方法や、人事等の担当部に申し出た際に閲覧等をさせる方法等が周知方法としてよく用いられています。

労働基準法は、使用者に、作成した就業規則を、以下のいずれかの方法によって周知させることを義務として規定しています(労基106条1項、労基則52条の2)。

① 常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付ける。

② 書面を労働者に交付する。

③ 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。

では、上記①②③の方法以外の周知方法を採用した場合、就業規則の効力は認められないのでしょうか。労働者が就業規則を知ろうと思えば知り得る状態、つまり実質的に従業員に周知しておけば、上記①②③の方法を採用せずとも就業規則の周知要件を満たします。

一方、実質的周知を欠く場合は、就業規則の要件を満たさず、労働契約法7条及び10条既定の効力は認められません。

労働契約法第7条
労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。
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労働契約法第10条
使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

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(1) 就業規則周知義務に関する判例

以下、実質的周知用件についてどこまで従業員に対して周知させれば良いか扱った判例を紹介します。

① フジ興産事件(最2小判平成15年10月10日 民集211号1頁)

【事件の概要】

従業員Aは勤めていた会社の設計請負部門の事業場に勤務していたところ、懲戒解雇されました。その理由は、得意先の担当者の要望に応じずトラブルを発生させたり、上司の指示に対して反抗的な態度をとり、暴言を吐くなどして職場の秩序を乱したりしたことによるものでした。

ところで、従業員を懲戒解雇するにあたっては、就業規則に懲戒の種別と懲戒事由について定める必要があります。

この会社では、就業規則を本社には備え付けており、本社においては周知性を備えていたことがうかがわれますが、Aの務めていた設計請負部門の事業場に本件就業規則の内容を従業員に周知させる手続がとられていた事実は、原審において確定されていませんでした。

【判旨】

最高裁判所は「使用者が労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する(最高裁昭和四九年(オ)第一一八八号同五四年一〇月三〇日第三小法廷判決・民集三三巻六号六四七頁参照)。そして、就業規則が法的規範としての性質を有する(最高裁昭和四〇年(オ)第一四五号同四三年一二月二五日大法廷判決・民集二二巻一三号三四五九頁)ものとして、拘束力を生ずるためには、その内容を、適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要するものというべきである。」と示しました。

【解説】

就業規則の周知義務を果たしていたと思っていても、労働者から「知らなかった」「読んでいなかった」と言われるかもしれません。その場合、実際に会社はどの程度まで周知すればいいのかという疑問を持たれると思います。

この判例では、本社に就業規則を備え付けていたため、本社では周知性の要件が認められる可能性があったのですが、原告従業員Aが勤務している設計請負部門の事業所で就業規則が備え付けられていなかったため、当該事業所での就業規則周知性要件を満たしているかが不明であったことから、破棄差戻し(原審で審理をやり直すこと)となった事案です。上記判例から、本社とは別の支店等の事業所を有する場合は、事業所単位で就業規則を周知する必要があり、また、周知に関しての証拠を残しておくべきであるといえます。

② その他裁判例について

会社が、本店所在地の5階の経理室の机に設置された棚に就業規則の写しを常置していたところ、4階で就業していた従業員の周知性が認められた事案(東京地方裁判所判決平成22年11月10日・メッセ事件)や、会社の最新就業規則の内容について、会社の通知と説明を十分に受け、理解した上で了承しましたという趣旨の文書に対して従業員らに署名押印させていた会社において、会社が、サインの際に就業規則の閲覧を1回許す等の運用を行っていたことから周知性を認めなかった事案(東京地方裁判所判決平成29年8月25日・グレースウィット事件)等就業規則の周知性については様々な裁判例があります。

使用者が周知義務を怠った場合、労働基準法に違反し30万円以下の罰金に処せられることもあります(労基120条一号)。さらには、就業規則の重要な機能である紛争予防も意味のないものになってしまう可能性がありますので、必ず従業員に就業規則を周知させましょう。

 

4 就業規則と労働契約の違いは?

「労働契約」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。「就業規則」と「労働契約」を同じものと考えている方や、どちらかだけを耳にしたことがある方等いろいろな話をご相談者様よりお聞きすることが多いですが、「就業規則」と「労働契約」は、まったく別の概念です。

「就業規則」は、使用者側が独自に作成することができる、労働者全体に対する最低限のルールですが、「労働契約」労働者と個別に締結するルールであるという点が両者の大きな違いといえるでしょう。

 

「労働契約」については、従業員が入社する際に、個別に労働条件について契約するのが通常ですが、就業規則は、従業員が10人以上増えたタイミングで作成する等、契約や作成の時期についても違いがあります。

なお、「労働契約」と似た概念として「雇用契約」というものがあります。両者は、根拠となる法律が異なりますが、「労働契約」と「雇用契約」はほとんど同一概念のものと考えて問題はありません。

また、「就業規則」は「労働契約」との関係では、以下の3点の効力があります。

① 最低基準効(労契12条)

最低基準効とは、「就業規則」が、労働条件の最低限を定めたものであるため、「就業規則」に規定されている条件以下の「労働契約」がなされた場合は、その最低限のルールに抵触する部分について「労働契約」も無効となるというものです。

② 労働契約締結時における契約補充効(労契7条)

企業側と従業員の間で、「労働契約」をする際、労働条件について、全てを詳細に合意することは実務上あまりありません。曖昧なまま合意した部分について、該当する部分の「就業規則」の規定で合意がされたものとする効力を契約補充効といいます。例えば就業時間について、「労働契約」により具体的に定めなかった場合は、契約補充効により、「就業規則」に規定された就業時間で「労働契約」が成立したものとされます。

③ 労働条件変更時における契約変更効(労契10条)

「労働契約」は、企業側と従業員が個別に契約するものです。したがって、通常労働条件を変更する場合は、一人一人の従業員と個別に話し合いを行い、変更する必要があります。

しかし、「就業規則」の変更による労働条件の不利益な変更については、個々の従業員の合意がない場合でも、変更後の就業規則が従業員に周知され、変更後の就業規則が合理的なものであれば、「就業規則」の変更によって全ての「労働契約」の内容の不利益変更が可能とされています。これを契約変更効といいます(なお、労働契約において、企業及び従業員が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については変更されないものもございます。)。

従業員が多数存在する企業では、従業員との個別の話し合いでの労働条件変更は非常に手間がかかりますし、不利益変更時は合意が得られないこともありますので、労働条件の不利益変更については、上記「就業規則」の契約変更効を利用することもできます。

なお、どのような就業規則の不利益変更が合理的なものとされるかについては、次項にてご説明します。

 

5 就業規則の不利益変更とは?

就業規則は一度作成してしまうと、一方的に従業員に不利益に変更することは、原則的に禁止されています(労働契約法9条)。

しかしながら、経営状況の悪化等でやむを得ず就業規則を従業員に不利益に変更せざるを得ない場合もあります。その場合は、変更に合理性があり、従業員に周知すれば変更は許されます。

変更の合理性について、労働契約法10条は

① 労働者の受ける不利益の程度

② 労働条件の変更の必要性

③ 変更後の就業規則の内容の相当性

④ 労働組合等との交渉の状況

⑤ その他の就業規則の変更に係る事情

の5点を合理性の判断要素としていますので、変更に関しては、上記判断要素を検討しつつ行うこととなります。

上記合理性の要件が存在したとしても、一方的に就業規則を不利益に変更するのではなく、まずは、従業員との話し合いにより双方納得の上で不利益変更をすべきといえます。従業員から不利益変更について同意が得られなかったとしても、できる限り不利益変更についての説明を尽くすことが、紛争を予防するためには必要となります。

以上のように、就業規則の不利益変更は簡単にすることができないことから、就業規則を作成する場合は、十分に内容を吟味して作成する必要があるといえるでしょう。不利益変更の合理性の判断については、裁判例の集積があり、判断を誤ると紛争に発展する可能性がありますので、就業規則の不利益変更を検討している場合は、一度弁護士に相談するのが望ましいでしょう。

 

6 就業規則における退職・解雇規定の作り方

就業規則には退職に関する事項(解雇の事由を含む。)を定める必要があります(労働基準法89条1項3号)。そして、労使間の紛争については解雇関係の問題が大きな割合を占めるといえます。

就業規則に解雇関係の規定を従業員にわかりやすく明確に記載することで、従業員も自分が解雇される条件を把握できます。そして、従業員が解雇事由について予測可能であるため、不意打ち的な解雇を防ぐことができ、将来的な紛争を予防することができます。

就業規則の内容としては、個々の解雇の事由を具体的に規定することが重要となります。具体的には、

① 業務上の傷病による就業不能

② 私傷病による就業不能

③ 能力不足

④ 勤務成績不良

⑤ 勤務態度不良

⑥ 協調性欠如

⑦ 業務上の指示命令違反

⑧ 就業規則違反

⑨ 人員整理の必要性等の解雇事由について

より詳細に記載することが求められます。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その権利を濫用したものとして無効とされます(労働契約法16条)。このように解雇権の濫用とされ、就業規則に規定している上記のような解雇事由が発生した場合に、当然に解雇が認められないこともあります。

しかしながら、事前に就業規則に解雇事由を記載して周知していれば、従業員の解雇に対する納得の度合いが違いますので、就業規則に解雇事由を記載していない場合と比べても、従業員から、解雇や退職に対する同意を得やすく、紛争を未然に防ぐことが可能であるといえます。

 

7 固定残業制度と就業規則の関係性について

就業規則は固定残業制度(みなし割増賃金制)との関係でよく問題となります。

固定残業制度とは、法定時間外労働、法定休日労働、深夜労働に対する割増賃金を、あらかじめ定額の手当等の名目で支給する制度です。固定残業は「賃金」にあたるため、何時間分の残業代を基本給に含めるのか就業規則に必ず明記しなければなりません。

この制度を採用すると、あらかじめ定めた固定時間内であれば残業代が固定されるため人件費の管理がしやすく、また、不必要な残業をすることで収入を増やそうとする働き方を防止することもできます。しかし、固定残業制度を定めたと思っても裁判で無効とされた場合、割増賃金を支払う必要が出てくるため、慎重に運用しなければ企業側は大きな損失を負う可能性もあります。

また、原則的に就業規則を会社側が一方的に労働者に不利益に変更することは禁止されています。固定残業制度の廃止や減額変更が不利益変更に該当することもありますので、むやみやたらに廃止・変更をすることはおすすめしません。

弁護士が依頼を受ける残業代請求事件においても、固定残業制度はよく争点となるため、紛争を未然に防ぐためには、就業規則の規定方法が重要となります。

固定残業制度が適法とされるためには、通常賃金部分と割増賃金部分が明確に区分されていることが必要とされます。

固定残業制度は労働者側に不利に用いられることが多いため、就業規則の不十分な記載で、裁判により固定残業制度が無効と判断されることは、多々あります。固定残業制度が無効とされた場合、他の従業員からも残業代の支払いを求められ、紛争が波及する可能性があり、コストが膨らむことが考えられますので、就業規則への固定残業制度の記載は慎重に行うべきであるといえるでしょう。

固定残業制度の導入を検討している又は既に導入している企業様は紛争予防のため一度弁護士に就業規則及びその運用方法のチェックを依頼してもよいかもしれません。

 

8 紛争を見据えた就業規則作成のポイントとは?

就業規則の重要な機能として、紛争予防機能があります。裁判上無効であるような残業代に関する規定や、解雇・懲戒処分・降格・転勤等の規定を就業規則に定めてしまい、当該就業規則どおりに判断した結果、紛争が発生するケースは多々存在します。

また、読む人によってとらえ方や解釈が分かれてしまう内容の就業規則であれば、従業員がそれぞれ別の内容として認識してしまうため、従業員の独自解釈によりルールを逸脱してしまう可能性があり、紛争を招きかねないでしょう。

したがって、紛争予防するための就業規則作成ポイントとしては、

① 限りなく現行の裁判例の集積や法の運用を反映させること

② わかりやすく、読む人によって捉え方や解釈がぶれないような内容を定めること

の2点が必須といえます。

 

9 弁護士による就業規則の作成・チェック

就業規則作成は、社労士に依頼するケースが多いのではないでしょうか。社労士は社会保険・労務の専門家であることから、当事務所にも社労士が作成した就業規則をもとに相談にいらっしゃる企業の代表者様も多く存在します。しかしながら、就業規則の作成こそ、弁護士に依頼すべきであるといえます。

紛争予防するための就業規則作成ポイントについては、裁判で無効とされるような内容を規定することは紛争を招くことから、前述のように① 限りなく現行の裁判例や法の運用を反映させること ② わかりやすく、読む人によって捉え方や解釈がぶれないような内容を定めることが必要です。

判例、裁判例については弁護士が日常的に扱っており、法律の運用知識にも長けているため、当該分野について弁護士はプロであるといえます。

また、弁護士は契約書のチェックや文書作成業務も多くこなしておりますので、わかりやすい文章や解釈がぶれない文章の作成に秀でているといえます。

したがって、就業規則の作成を弁護士に依頼することにより、より一層将来の紛争を防ぐことが可能といえるでしょう。

 

10 就業規則の作成方法と弁護士に依頼する際の費用相場について

就業規則の作成を弁護士に依頼する場合の費用相場について、会社の規模や内容によりますので、明確な相場は存在しませんが、5万円~50万円前後の費用で対応してもらえることが多いようです。

弁護士との契約の種類としては顧問契約というものもあります。

月額5万円前後を弁護士に支払い、日常的な法律相談や、簡易な業務を受けるという契約内容です。顧問契約であれば、就業規則の作成は顧問料支払いの範囲内で行われることが通常です。したがって、月額5万円前後で就業規則の作成やチェックを行ってもらう方法もあります。

 

11 就業規則の作成・チェックについては弁護士にご相談ください

会社内で一度紛争が発生してしまうと、紛争解決に費用がかかることはもちろんですが、従業員が紛争を意識することによる職場環境の悪化、他の不満を持っている従業員の加担による紛争のさらなる拡大等、最初に発生した紛争だけに留まらない大きな悪影響が発生する可能性があります。

紛争予防のための費用は、非常に低額に抑えることができる一方、一旦紛争が発生してしまうと、解決に長時間かかり、裁判となってしまえば、1~5年ほど解決に時間を要しますので、予防のために発生する費用と比較すると結果的に莫大な費用が発生することも珍しくはありません。

上記のような、職場環境の悪化や発生する莫大な費用により、会社の経営にも影響がでかねませんので、早めの紛争予防が重要といえます。

就業規則の作成・チェックについては是非、紛争の予防・解決のプロの弁護士にご相談ください。

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私は、司法書士資格も有しており、不動産分野に注力して業務に取り組んでいます。
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